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毎日出るコーヒーかすを土に還す!|ぼかし堆肥づくり実践記

2026-01-27

毎日捨てていたコーヒーかすで、ぼかし堆肥づくりに挑戦。発酵の経過観察からネギでの比較実験までをまとめました。

こんにちは、wandです。

家庭菜園を続けていると、「もっと土を良くしたい」「病気が出ない環境を作りたい」という課題に必ず直面します。
私自身も、今年の夏にミニトマトを育てた際、根腐れを起こしてしまい、土づくりの重要性を痛感しました。

ミニトマト栽培記|種&苗で育ち方を比較しました!(2025)

そこで今回、土壌改良の一つの方法として、日々出る「米ぬか」と「コーヒーかす」を使ったぼかし堆肥づくりに挑戦してみました。

この記事では次の内容をまとめています:

  • コーヒーかすがそのまま使えない理由
  • 米ぬかぼかし堆肥がカフェインを分解するしくみ
  • 私が実際に仕込んだ手順
  • 発酵の経過観察
  • ネギでの比較実験

❓ そもそも「良い土」とは?

「良い土」が備えるべき性質として、一般に次の 三要素 が知られています。

  • 物理性(水はけ・保水性・通気性)
  • 化学性(肥料成分の保持や交換のしやすさ)
  • 生物性(微生物の多様性と活性)

「ぼかし堆肥」は、このうち 化学性と生物性を高める効果 が期待されます。特に微生物によって有機物が分解されることで、植物が吸収しやすい養分に変わるのがポイントです。

💡 毎日出るコーヒーかすを活かす!

突然ですが、私は毎日コーヒーを飲みます。
毎日出るコーヒーかすを「何かに活用できないか?」と考えるのは、コーヒーが好きな人あるあるではないでしょうか?

コーヒーかすは活性炭などと同様に多孔質です。
活性炭が実際に土壌改良剤として売られていることも踏まえると、コーヒーかすは「良い土」の三要素を満たす可能性を秘めています:

  • 物理性 ... 水はけ・保水性・通気性が良さそう
  • 化学性 ... 肥料成分を吸着して保持してくれそう
  • 生物性 ... 微生物のすみかになりそう
ドリップパックのコーヒーかす

しかし実際には、そのまま土に混ぜると、「草一本生えない土」になってしまうおそれがあります。
なぜなら、そもそもコーヒーに含まれる「カフェイン」は、コーヒーノキが自分以外の植物の成長を阻害するために合成する化学物質だからです。

ということは、裏を返せば、カフェインさえ何とかできれば、コーヒーかすは優秀な土壌改良剤になりうるということです。
実際に、1年かけて分解させたコーヒーかすが農業に活用できることは、コーヒー企業の研究事例としても報告されています。

コーヒー抽出残渣の土壌改良と雑草防除に対する有効性について報告

とはいえ、1年は待てませんよね…。

🌾 そこで「米ぬかぼかし堆肥」

そこで「米ぬかぼかし堆肥」の登場です。

ぼかし堆肥とは、米ぬかや他の有機資材と土を混ぜ合わせ、微生物の力で発酵させた肥料のことです。

ぼかし堆肥の作り方に決まりはなく、さまざまな資材を混ぜ合わせることができます。
この際、コーヒーかすを混ぜれば、微生物がカフェインを分解してくれます!

ぼかし堆肥の発酵のさせ方には、好気性発酵嫌気性発酵の2種類があります。
今回は、集合住宅でも臭いが少なく取り組みやすい嫌気性発酵で「コーヒーかすぼかし堆肥」に挑戦します。

🪏 用意したもの

  • コーヒーかす 100g
  • 米ぬか 200g
  • 牛ふん堆肥 100g
  • 混ぜる容器
  • ビニール手袋
  • キッチンパック(密閉できる保存袋)

📝 作業手順

1. コーヒーかすを集めて乾かす

日々出るコーヒーかすを集めて乾かします。

ドリップパックの場合はそのままアルミホイルの皿に集めます。

粒ぞろい。企業努力を感じる

全自動コーヒーマシンの場合は、細かすぎる微粉や、荒すぎる破片が目立つことがあります。
微粉は泥のようになって土壌の物理性を損ない
破片は微生物がカフェインを分解しきれないおそれがあります。

そこで、まずは排水ネットを使って微粉を捨てて屋内で乾かします。

乾いたらザルで破片を除去します。

集めた粉は、アルミホイルの皿に集めて天日で干して乾かします。

夏場の日差しなら1日程度で乾きます。
乾いたらキッチンパックで保管しておきましょう。

注意点: 天日干しは必須!

天日干しを怠ったため湿っているコーヒーかす

屋内干しだけだと水分が残りやすく、キッチンパックの中が結露しやすいです。
このまま放置した結果、一度カビさせてしまいました...。

天日干しは欠かさないこと!

2. 米ぬかを用意する

我が家では家庭用精米機で玄米を精米しているので、日々出る米ぬかをキッチンパックでストックしています。

米ぬかは他にもぬか床作り等で活用できます。こちらの記事もぜひご覧ください!

家庭用精米機で始める毎日精米生活|精米したての新鮮なお米と手作りのぬか漬けが食卓に並びます

3. 有機資材を合わせて、混ぜる

今回は手持ちの牛ふん堆肥を使いました。

  • 米ぬか 200g
  • コーヒーかす 100g
  • 牛ふん 100g

乾いた状態でよく混ぜておくのがポイント。

4. 水を加える

水を加えます。握ると固まり、軽く押すと崩れるくらいが目安です。

水が滴るほど入れるのは入れすぎです。腐敗やカビの原因となるため注意!

5. 密閉する

空気が入らないようにキッチンパックへ。二重にすると安心です。

つい揉んで混ぜたくなりますが、有機資材に入っている細かな木の枝などで袋に穴が空いてしまいます。

密閉後はあまり触らないように!

6. 発酵させる

直射日光を避け、暖かい場所で保管。
これで仕込みは完了!

🔍 経過観察

📅 2~3日目

2~3日すると袋がパンパンに膨張してきます。

これは、発酵の過程で発生する 水蒸気や CO₂、メタンガス によるものとのことです。

むやみに触って袋の口が開いてしまうと、嫌気性発酵が失敗する原因になるため、この時期はそっとしておきましょう。
数日すると、自然と膨らみは収まってきます。

📅 1週間

白い菌糸のようなものが見え始めました。
一般的に、この状態は 乳酸菌発酵が順調に進んでいるサイン とされています。

📅 1-2ヶ月

全体的にコーヒーかすと米ぬかの色がなじみ、袋の外からでも 味噌のような良い香り がしてきたら、完成の目安です。

今回は9月初めに仕込み、残暑で気温が高い日が続いていたため、約1ヶ月ほどで完成しました。
気温が低い時期は、もう少し時間がかかることもありそうです。

封を開けてみると、味噌のような芳醇な香りが広がります。
嫌な匂いがしないのは、嫌気性発酵ならではの特徴ですね。

🌱 家庭菜園のネギに使ってみた | 比較実験

作成したコーヒーかすぼかし堆肥を、家庭菜園のネギに使用してみました。

効果を比較するため、同じプランターの

  • 左半分:何も施していない状態
  • 右半分:コーヒーかすぼかし堆肥あり

という条件で様子を見ています。

左半分:何も施していない状態、右半分:コーヒーかすぼかし堆肥あり
2025/12/16 時点。 左半分:何も施していない状態、右半分:コーヒーかすぼかし堆肥あり

2025/12/22 (6日目)

この時点では、左半分の方が草丈が高いです。

2025/12/31 (15日目)

右半分(ぼかし堆肥を施した側)のほうが、草丈がやや高く、新しい芽も多く見られるようになりました。
現時点では断定はできませんが、土壌環境が改善された可能性はありそうです!

まとめ

「毎日出るコーヒーかすを活用できないか?」
と考え、今回は コーヒーかすを使ったぼかし堆肥づくり に挑戦してみました。

仕込みから完成までの経過では、

  • 袋が膨らむ発酵初期の変化
  • 白い菌糸が見え始める1週間前後の様子
  • 味噌のような香りが出てくる完成の目安

など、発酵が進んでいく過程を実際に確認することができました。

完成したぼかし堆肥を家庭菜園のねぎに使用したところ、
現時点では 施した側のほうが草丈や芽数が多く見える という変化も見られています。
もちろん、期間や環境の影響も考えられるため断定はできませんが、
土壌環境が何らかの形で改善された可能性はありそうです。

今後も引き続き経過を観察しながら、
別の作物への使用や、長期的な変化についても記録していく予定です。


wand

「wand」は魔法の杖を意味します。魔法のようにさまざまなものを自分の手で生み出せるようになりたい、そんな思いを込めました。 ハンドメイド、家庭菜園、DIY、プログラミング等、「つくる」をテーマに色々なことをしていきたいと思っています。 Amazonのアソシエイトとして、wand は適格販売により収入を得ています。 GitHub: https://github.com/wand2016